恵方巻は、毎年節分に食べられる特別な巻き寿司です。
恵方巻は、縁起を担ぐために特定の方角を向いて食べるのが特徴で、家族や友人と一緒に楽しむことが多いです。
色とりどりの具材が詰まった恵方巻は、見た目にも美しく、食べる楽しみも倍増します。
さらに、恵方という言葉には深い意味があります。
十二支や干支と方角の関係についても知識を深めることで、恵方巻をより一層楽しむことができるでしょう。
今回は、恵方巻の具材やその背景にある文化、さらに十二支や干支との関係について調査しました。
興味がある方は、ぜひご覧ください。恵方巻を食べる準備をしながら、知識を深めるのも楽しいですよ!
恵方巻具材の意味は?
恵方巻きの具材には、以下のようなものがよく使われます。
これらの具材には、それぞれに縁起の良い意味があります。
・海苔:長寿
・ご飯:豊穣
・まぐろ:大漁
・サーモン:富貴
・きゅうり:長寿
・たまご:子孫繁栄
・ささみ:勝負運
・のり:健康
恵方巻きの具材には、七福神にあやかり7種類の具材を入れるのが一般的です。
これは、七福神がそれぞれに幸運を象徴する神様であることから、恵方巻きを食べることで、その幸運を呼び込むことができると考えられています。
近年では、恵方巻きの具材もさまざまに変化しています。
例えば、海鮮恵方巻きやスイーツ恵方巻きなど、ユニークな具材を使った恵方巻きも登場しています。
恵方とは?
恵方とは、その年の福徳を司る歳徳神(としとくじん)が訪れる方角のことです。
歳徳神は、毎年12月28日(年末)に人の家に訪れ、翌年の1月7日(元旦)に去って行きます。
その間、歳徳神が家を訪れるように、恵方を向いて豆まきや恵方巻きを食べる習慣があります。
恵方の決め方は、十干(じっかん)と十二支(じゅうにし)で決めます。
と、言ってもよくわかりませんよね。まずは十干と十二支について解説します。
十干(じっかん)と十二支(じゅうにし)、干支(干支)とは?
どちらも古代中国で生まれ、
十干は10日間を1区切りにして、その10日間の1日1日に名前を割り付けたものです。
十二支は12種類の動物を1年12ヶ月に見立てて、それぞれの年にその動物の年号をつけたといわれています。
十干(じっかん)は10種類あり、恵方との関係があります。
十干 | 西暦 下1桁 |
方角 |
甲(きのえ) | 4 | 東北東 |
乙(きのと) | 5 | 南南東 |
丙(ひのえ) | 6 | 西南西 |
丁(ひのと) | 7 | 北北西 |
戊(つちのえ) | 8 | 東北東 |
己(つちのと) | 9 | 南南東 |
庚(かのえ) | 10 | 西南西 |
辛(かのと) | 1 | 北北西 |
壬(みずのえ) | 2 | 東北東 |
癸(みずのと) | 3 | 南南東 |
十二支(じゅうにし)は12種類あります。
子(ねずみ)、丑(うし)、寅(とら)、卯(うさぎ)、辰(たつ)、巳(み)
午(うま)、未(ひつじ)、申(さる)、酉(とり)、戌(いぬ)、亥(いのしし)
干支(えと)は、十二支と十干を組み合わせたものを言います。
例えば、「丙午(ひのえうま)」は、「丙(ひのえ)」(十干)+「午(うま)」(十二支)という具合です。
このような組み合わせが、60の周期で回っているものが「干支」であり、組み合わせが60あることから「六十干支」と言われています。
結論を言うと、恵方の方角は「十干」によって決まります。
もっと解りやすくいうと、西暦の下1桁で決まっています。
十干と西暦の下1桁が結びつくのはなぜ?と思いますが、理由はどちらも10の周期で回っているからです。
それでは60の周期で回っている干支の一覧表を見てみましょう。
六十干支一覧表
周期 | 年代 |
西暦 下1桁 |
干支 | 読み | 恵方 | 周期 | 年代 |
西暦 下1桁 |
干支 | 読み | 恵方 | |
1 | 1984(昭和59) | 4 | 甲子 | きのえね | 東北東 | 31 | 2014(平成26) | 4 | 甲午 | きのえうま | 東北東 | |
2 | 1985(昭和60) | 5 | 乙丑 | きのとうし | 西南西 | 32 | 2015(平成27) | 5 | 乙未 | きのとひつじ | 西南西 | |
3 | 1986(昭和61) | 6 | 丙寅 | ひのえとら | 南南東 | 33 | 2016(平成28) | 6 | 丙申 | ひのえさる | 南南東 | |
4 | 1987(昭和62) | 7 | 丁卯 | ひのとう | 北北西 | 34 | 2017(平成29) | 7 | 丁酉 | ひのととり | 北北西 | |
5 | 1988(昭和63) | 8 | 戊辰 | つちのえたつ | 南南東 | 35 | 2018(平成30) | 8 | 戊戌 | つちのえいぬ | 南南東 | |
6 | 1989(平成1) | 9 | 己巳 | つちのとみ | 東北東 | 36 | 2019(令和1) | 9 | 己亥 | つちのとい | 東北東 | |
7 | 1990(平成2) | 0 | 庚午 | かのえうま | 西南西 | 37 | 2020(令和2) | 0 | 庚子 | かのえね | 西南西 | |
8 | 1991(平成3) | 1 | 辛未 | かのとひつじ | 南南東 | 38 | 2021(令和3) | 1 | 辛丑 | かのとうし | 南南東 | |
9 | 1992(平成4) | 2 | 壬申 | みずのえさる | 北北西 | 39 | 2022(令和4) | 2 | 壬寅 | みずのえとら | 北北西 | |
10 | 1993(平成5) | 3 | 癸酉 | みずのととり | 南南東 | 40 | 2023(令和5) | 3 | 癸卯 | みずのとう | 南南東 | |
11 | 1994(平成6) | 4 | 甲戌 | きのえいぬ | 東北東 | 41 | 2024(令和6) | 4 | 甲辰 | きのえたつ | 東北東 | |
12 | 1995(平成7) | 5 | 乙亥 | きのとい | 西南西 | 42 | 2025(令和7) | 5 | 乙巳 | きのとみ | 西南西 | |
13 | 1996(平成8) | 6 | 丙子 | ひのえね | 南南東 | 43 | 2026(令和8) | 6 | 丙午 | ひのえうま | 南南東 | |
14 | 1997(平成9) | 7 | 丁丑 | ひのとうし | 北北西 | 44 | 2027(令和9) | 7 | 丁未 | ひのとひつじ | 北北西 | |
15 | 1998(平成10) | 8 | 戊寅 | つちのえとら | 南南東 | 45 | 2028(令和10) | 8 | 戊申 | つちのえさる | 南南東 | |
16 | 1999(平成11) | 9 | 己卯 | つちのとう | 東北東 | 46 | 2029(令和11) | 9 | 己酉 | つちのととり | 東北東 | |
17 | 2000(平成12) | 0 | 庚辰 | かのえたつ | 西南西 | 47 | 2030(令和12) | 0 | 庚戌 | かのえいぬ | 西南西 | |
18 | 2001(平成13) | 1 | 辛巳 | かのとみ | 南南東 | 48 | 2031(令和13) | 1 | 辛亥 | かのとい | 南南東 | |
19 | 2002(平成14) | 2 | 壬午 | みずのえうま | 北北西 | 49 | 2032(令和14) | 2 | 壬子 | みずのえね | 北北西 | |
20 | 2003(平成15) | 3 | 癸未 | みずのとひつじ | 南南東 | 50 | 2033(令和15) | 3 | 癸丑 | みずのとうし | 南南東 | |
21 | 2004(平成16) | 4 | 甲申 | きのえさる | 東北東 | 51 | 2034(令和16) | 4 | 甲寅 | きのえとら | 東北東 | |
22 | 2005(平成17) | 5 | 乙酉 | きのととり | 西南西 | 52 | 2035(令和17) | 5 | 乙卯 | きのとう | 西南西 | |
23 | 2006(平成18) | 6 | 丙戌 | ひのえいぬ | 南南東 | 53 | 2036(令和18) | 6 | 丙辰 | ひのえたつ | 南南東 | |
24 | 2007(平成19) | 7 | 丁亥 | ひのとい | 北北西 | 54 | 2037(令和19) | 7 | 丁巳 | ひのとみ | 北北西 | |
25 | 2008(平成20) | 8 | 戊子 | つちのえね | 南南東 | 55 | 2038(令和20) | 8 | 戊午 | つちのえうま | 南南東 | |
26 | 2009(平成21) | 9 | 己丑 | つちのとうし | 東北東 | 56 | 2039(令和21) | 9 | 己未 | つちのとひつじ | 東北東 | |
27 | 2010(平成22) | 0 | 庚寅 | かのえとら | 西南西 | 57 | 2040(令和22) | 0 | 庚申 | かのえさる | 西南西 | |
28 | 2011(平成23) | 1 | 辛卯 | かのとう | 南南東 | 58 | 2041(令和23) | 1 | 辛酉 | かのととり | 南南東 | |
29 | 2012(平成24) | 2 | 壬辰 | みずのえたつ | 北北西 | 59 | 2042(令和24) | 2 | 壬戌 | みずのえいぬ | 北北西 | |
30 | 2013(平成25) | 3 | 癸巳 | みずのとみ | 南南東 | 60 | 2043(令和25) | 3 | 癸亥 | みずのとい | 南南東 |
恵方の方角はどっち?
ここまでくれば、恵方の方角は簡単にわかります。
早速、2025年の恵方の方角を調べてみましょう。
まず、「六十干支一覧表」で2024年を見ると、干支は「甲辰」となっています。
次に「十干と西暦の一桁と恵方の関係」の「甲」を見ると「東北東」となっていることから、
2025年の恵方は「西南西」ということになります。
この表を見れば、2026年は北北西と、未来の恵方もわかりますね。